ちょっと古い話になりますが、今月の初旬、息子が滑り止めとして検討している高校の説明会に行って来ました。私は、この学校にあまり興味が無かったので乗り気では無かったのですが、家庭内の強い圧力があり・・・。笑
この学校に入る生徒は、一部のスポーツ推薦などを除き、本命の高校に落ちてしまい、滑り止めで受けていて入ったか、成績が悪く、行く学校が無くて単願で入ったかのパターンだと認識しています。スポーツ推薦の場合は、他にも選択肢があった中で選んだのでしょうから、この学校を目指して入る生徒は、徒歩5分で通学出来て便利といったかなり特殊な事情がある生徒位しか思いつかないので非常に稀有だろうと思います。
そんな事を考えながら学校に入ると、いかにも体育系部活の指導をしてそうな先生が目に付き、予想通りの展開でのスタート。
説明会の最初は学校についての説明。私立大学の受験は学校により特徴があり、当校では、それぞれの大学に合わせた対策を早くから実施しているから高い合格率を得ている。また私立なので転勤が無く、そういったノウハウの蓄積がしやすい環境にある。という事をウリにしていました。確かに最近の入試はアドミッションポリシーだの何だのとややこしい事を言うようですが、入試で良い点を取れば済む話だろうと考えている私からすると違和感を感じてしまいます。お世辞にも良いとは思えない成績で入れる学校で、建学の精神とか、求める学生像とか語って何らかの意味があるのかちょっと理解不能だったりします。
次に、この学校のコースの説明。S特進コースというのがあり、説明した先生が、自分のこのコースの出身だと語っていました。おそらく本命の高校を落ちたのだろうなと想像するとともに、どこの大学に進学したのかなとか、大学卒業時、どの様な選択肢の中から、この学校の先生になる選択をしたのかなとか、興味が尽きなかったのですが、そういった説明が無く残念でした。本命の高校に落ちて、この高校に入り最初はガッカリしていたものの、S特進コースで頑張り志望する大学に入り、自分と同じ様な境遇にある生徒を支えていこうとして母校に戻り、後進の指導をしていますといったストーリーをぶっこんでくれると感動してしまうのですが。それが無いと、ちと肩透かしを食らってしまいます。
最後に事務職員の方から、お金に関する説明。学校説明資料には出てこないお金があり、それぞれ幾らかということを分かりやすく説明してくれました。民間企業に行ってもやっていけそうな方でした。(^^)
説明会後には、書店価格より300円安いというので過去問題集を購入。滑り止め校の入試ってどんな問題が出るんだろうという興味からです。当初予想していたのが、小学校レベルの足し算とか、高校の入試問題とは思えないものが並んでいるのではと期待していたのですが、そんな事はなく、それなりにしっかりとした問題が出題されていました。やさしい問題が出題される訳ではなく、低い点数でも合格できるというだけなんですね。勉強になり安い買い物でした。
次に昨年の入試問題解説コーナーへ。英数国とありましたが、私は数学を選択。図形の角度問題です。この種の問題は頭の善し悪しが出るんですよね。解説した2題のうち、前の1題はここの学校の生徒の内、半数近くは解けているかもと思いましたが、後半の問題は、この学校の生徒だと厳しいなと感じました。私は学生時代、塾の講師などをしていたので、体感でこの学校の生徒の学力が分かるんですよね。
解説が終わった後、先生が「中学で学習した事は、しっかり身に付けて高校に来て下さい」との一言。日頃から出来ない生徒に数学を教えて、苦労しているんだろうなという事が伝わって来て、ついつい先生の所に行ってお話しをしてしまいました。(^^)
最後に、軽音楽部が演奏をしているというので、こちらも見学。それにしても狭い部屋で大きな音を出し過ぎです。40代で聴力を失ってしまうのではと、彼らの将来が心配になってしまいました。
演奏はギター2人で一人はボーカル兼務。あとはベースとドラムです。ギター専門の彼は、勉強しないでひたすらギターだけ弾いているんだろうなと思える、ちょっとナルシスト入ったギター少年風。自分の演奏に陶酔しながら演じています。ところがベース担当の女性は淡々とベース音を弾くだけ。ビートルズ以前の時代からタイムスリップしてきた様な演奏。また表情も無表情で、晴れの舞台で張り切っている感じが全然感じられません。こういった場には部の主力を持って来るのが普通の筈。でも彼女の演奏はなぜこうなの?そもそも軽音に入りたくて入ったんじゃないの?ベースが好きで弾いてるんじゃないの?と疑問符が沢山付く演奏でした。
とまあ乗り気ではないと言いながら説明会に行き、結構楽しめた私でありました。何事も見分を広めるの事は楽しいですね。