雨が降り、冬に逆戻りした様な寒い一日でしたが、長男と一緒に千葉工業大学オープンスクールに行って来ました。
千葉工大というと、昔は誰でも入れるというイメージがあったのですが、偏差値を調べて見ると50程度からとなっているので、中堅レベルという所なんでしょう。成田高校の同窓会報を見ると、千葉工大の合格者数が多いのが目立つんですが、地元の理系大学として、そこそこのポジションを確保しているのかなと思います。子
事前調査も無く行ったのですが、最初に貰ったオープンスクールのパンフレットを見て驚いたのが学部学科数の多さです。5学部17学科もありました。
学科が多い理由は、ベースとなる学科に他の要素を付け加えて学際領域を攻めたり、特殊な分野に特化した学科をつくるなどして、学生の付加価値を高め、就職で優位性を確保しようとする戦略があるのだろうと想像します。
現実は学校で勉強した内容が、そのまま仕事で活用出来る程、世の中は甘くないのです。しかし、この様な戦略を持って卒業後の就職先を考えている点は評価できると思いました。
これだけ沢山の学科がある中、どこの学科の説明に行こうかと迷ったのですが、デジタル変革科学科、経営デザイン科学科、未来ロボティクス学科の説明を聞きました。
最初のデジタル変革科学科は、システムを作る事よりも、プロジェクトのマネージメント、ユーザ側の視点に立ち、どの様に業務のデジタル化を進めていくかといった事について学んでいく学科の様です。統計を必須としているというあたりは、定量的な問題点の抽出、分析に繋がるので、なるほどなと思いました。
就職先はシステム開発系にとどまらず、デジタル化を進めるユーザ側の企業を含め幅広いとの事。IT系などというと流行りに乗っていて時代の先端を行く様なイメージがありますが、IT系というだけで就職すると、安い賃金、きつい労働環境で働くIT土方となる可能性が高く、他の本業で稼いでいる会社の中でIT部門に関わるというのは、結構賢い選択だと思っています。
IT系の企業は、コードを書くのが三度の飯より好きで、それだけやっていれば他は何もいらないという人種であれば良いのですが、価格競争が激しい業界なので、上客が確保出来ない中小以下の会社に就職すると、かなり生活は厳しいものになると思うんですよね。その点、他の業務で高い収益を出している会社は余裕があるので、社員も人間らしい生活が送れます。
ちなみに新聞業界は、紙に記事を印刷する事により高い付加価値を付けて売る事が出来る非常に美味しい業種でしたが、サテライト工場の設置により余剰な生産設備の設置維持に費用が掛かり過ぎた事、デジタル化により、新聞市場自体が縮小した事により、稼げる業界では無くなってしまいました。
どこの業界でも、この様な栄枯盛衰はあるので、就職する際の業界、会社の見極めは重要です。ただ、定年になる40年先まで社会の変化を読み切れる人はいないので、今、花形の業界が40年後も花形であり続ける可能性は低いという程度の認識で良いのかも知れません。
そういった意味でも流行りだからと言って、新卒でIT業界にコードを書く人として就職というのは慎重になった方が良いと思っています。
続いて大教室での17学部についての概要説明。プレゼンのお兄さん、とても上手でした。
その後、無料の学生食堂体験へ。メニューは4種類ありましたが、長男はコロッケカレー、私はチーズ乗せハンバーグを頂きました。自販機を見ると、1食500円程度で食べられる様に価格設定してありました。
食後は、経営デザイン学科。従来の簿記などをベースにした経営工学にデータ情報処理の科目を加えた学科の様です。就職先としては、会社の管理部門を想定しているかと思います。
文系にも経営に関する学部、学科がありますが、理系の経営工学はどこが違うのかと質問した所、文系では使わない複雑な数式を使用しているとの事でした。数字を元にした根拠を根拠を求めている所が工学になる様です。
最後は、未来ロボティックス学科。長男が一番興味を持ちそうな学科です。
1年前期から、ロボットの製作をさせるとの事で、早い段階から専門分野への時間を割く閣下の様です。高校だとLEGOを使ったりするのですが、こちらは3Dプリンタや工作機械を使った本格的な物。こんな環境が提供されるなら、学校に泊まり込んで工作三昧生活を送ってしまいそうです。学生同士での作品レビューの動画も上映されたのですが、とても楽しくやっている様子が伝わって来ました。
展示品を開設してくれた学生の方々は、長男のとりとめも無い話に付き合ってくれ、とても良い雰囲気の学科なのだなと感じさせてくれました。
もう1学科回ろうかなと思ったのですが、ディスプレイを運び出して撤収モードのブースが出始めていたので、撤収する事にしました。
長男が、BOOKOFFに行きたいというので、駅前のモリシアへ。行ってみると、やけに長い行列が出来ていました。何の列かと思ったらレジ待ちの行列でした。BOOKOFFが入っているモリシアが今日限りで閉店となるので、書籍全品70%OFFセールをやっているためでした。さすがにあの列に並ぶ気は無いので、ちょっとだけ見て撤収し、丸善に行き、株主優待券を消費し帰宅しました。
半日見た千葉工大の感想は、就職に重点を置いている大学なのかなというもの。学生のニーズはそこにあるので、ある意味当然の選択です。
気になった点は、専門の知識取得に力を入れるため、専門外の知識を身に付ける教養課程が弱くなっているのではという点です。
この辺の所は半日見ただけでは判断出来ない所ですけどね。
長男の学校選定が本格化し、千葉工大を受験する可能性が高まったら、もう少し真剣に検討したいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿